ボクセル
読み: ぼくせる
3D 空間を規則的な格子状に分割した際の最小単位 (体積要素)。2D 画像におけるピクセルの 3D 版であり、医療画像、3D モデリング、ゲームなどで空間データを離散的に表現する。
ボクセル (Voxel) は「volume element」(体積要素) の略で、3D 空間を等間隔の格子で区切った際の 1 つの立方体セルを指す。2D 画像のピクセルが平面上の最小単位であるのに対し、ボクセルは 3D 空間の最小単位として機能する。各ボクセルには密度、色、材質などの属性値を格納できる。
ボクセルの解像度はグリッドの分割数で決まる。例えば 256x256x256 のボクセルグリッドは約 1,677 万個のセルを持つ。解像度を上げると表現精度は向上するが、メモリ消費は 3 乗で増加する (解像度 2 倍でメモリ 8 倍)。この問題に対処するため、Octree (八分木) による疎なボクセル表現が広く使われる。
- 医療画像: CT や MRI のスライス画像を積み重ねたボリュームデータは本質的にボクセルデータである。各ボクセルが組織の密度 (CT 値: ハンスフィールド単位) を保持し、3D レンダリングや臓器セグメンテーションに使われる
- 点群のボクセル化: 不規則な点群データを規則的なボクセルグリッドに変換する処理。Voxel Grid Filter は各ボクセル内の点を重心で代表させ、データ量を均一に削減する
- 深層学習: 3D 畳み込みネットワーク (3D CNN) はボクセル化された入力を処理する。VoxNet は 32x32x32 のボクセルグリッドで 3D 物体認識を行う。NeRF ではボクセルグリッドに学習済みの放射輝度場を格納して高速レンダリングを実現する
ゲーム分野では Minecraft がボクセルベースの世界構築で知られる。産業用途では建築 BIM、地質モデリング、流体シミュレーションなどでボクセル表現が活用される。メモリ効率の改善には Octree のほか、ハッシュベースの疎ボクセル構造も研究されている。