EXIF
読み: えぐじふ
デジタルカメラやスマートフォンが撮影時に画像へ自動記録するメタデータ規格。撮影条件、機器情報、GPS 座標などを格納する。
EXIF (Exchangeable Image File Format) は、JEITA (電子情報技術産業協会) と CIPA (カメラ映像機器工業会) が策定・改訂してきた画像ファイルのメタデータ規格である。デジタルカメラやスマートフォンで撮影した画像に、撮影条件や機器情報を自動的に埋め込む仕組みを提供する。2026 年 9 月時点の最新版は Exif 3.1 (2026 年 1 月発行・CIPA DC-008-2026・CIPA が JEITA と共同で検討し発行) であり、長く参照されてきた 2.3 系 (2.32 = 2019 年改訂) を前提とする実装も残る。格納先は JPEG、TIFF、HEIF 形式のファイルである。
EXIF データに記録される主要な情報カテゴリは以下のとおりである。
- 撮影パラメータ: シャッタースピード、絞り値 (F 値)、ISO 感度、焦点距離、露出補正、測光モード、ホワイトバランス
- 機器情報: カメラメーカー、機種名、レンズモデル、ファームウェアバージョン、シリアル番号
- 日時情報: 撮影日時 (DateTimeOriginal)、デジタル化日時、最終更新日時。サブ秒精度にも対応
- GPS 情報: 緯度、経度、高度、測位精度、撮影方向 (GPSImgDirection)
- 画像特性: 画像の向き (Orientation タグ)、色空間、解像度情報
EXIF の Orientation タグは画像処理において特に重要である。スマートフォンで撮影した画像は物理的なピクセル配列と表示方向が異なる場合があり、このタグを正しく解釈しないと、90 度回転など意図しない向きで表示される問題が起きやすい。また EXIF は撮影機器が書き込む値であり、編集ソフトでの再保存やスクリーンショットの過程で失われることがあるため、日時や機器情報が常に残っている前提で処理を組まないほうがよい。
プライバシーの観点では、GPS 情報を含む画像を SNS や Web サイトに公開すると撮影場所が特定されるリスクがある。Web 公開前に EXIF を削除 (ストリッピング) すればこのリスクを避けられ、副次的にファイルサイズもわずかに減る。多くの SNS はアップロード時に EXIF の大半を削除するが、削除される項目や範囲はサービスや投稿経路によって異なるため、公開前に自分で除去しておくほうが確実である。一方、著作権情報 (Copyright タグ) や撮影者名 (Artist タグ) を EXIF に埋め込むことで、画像の権利管理に活用する運用もある。