ディスプレイスメントマップ
読み: でぃすぷれいすめんとまっぷ
グレースケール画像の明暗値に基づいてメッシュの頂点を実際に移動させ、ポリゴンレベルで本物の凹凸を生成するテクスチャ技術。シルエットにも凹凸が反映される。
ディスプレイスメントマップ (displacement map) は、グレースケール画像の輝度値をメッシュ頂点の法線方向への移動量として解釈し、ジオメトリそのものを変形させる技術である。ノーマルマップが陰影の錯覚にとどまるのに対し、ディスプレイスメントマップは実際にポリゴンを動かすため、シルエットや影にも凹凸が正確に反映される。
- 頂点ディスプレイスメント: メッシュの各頂点をマップの値に応じて法線方向に移動する。十分な頂点密度がないと細かいディテールが表現できない
- テッセレーション連携: DirectX 11 以降のハードウェアテッセレーションと組み合わせ、GPU 上でリアルタイムにポリゴンを細分割しながらディスプレイスメントを適用する。
Hull Shader → Tessellator → Domain Shaderのパイプラインで実現する - マイクロディスプレイスメント: Pixar の RenderMan や Arnold で使われる手法。レンダリング時にサブピクセルレベルまでジオメトリを細分割し、極めて精細な凹凸を表現する
- 値の範囲: 通常 0.0 (黒、最大の沈み込み) から 1.0 (白、最大の突出) で、0.5 (グレー) が変位なしの基準面となる。16 ビットや 32 ビットの高精度マップが推奨される
映画 VFX では岩肌、地形、キャラクターの皮膚のしわなどに多用される。ゲームではテッセレーション対応 GPU が必要なため、ノーマルマップとの併用が一般的である。Blender では Subdivision Surface モディファイアとディスプレイスメントモディファイアを組み合わせて使用する。