白色点
読み: はくしょくてん
色空間において「白」と定義される基準色の色度座標。光源の色温度に対応し、ホワイトバランスやカラーマネジメントの基準点として機能する。
白色点 (ホワイトポイント) とは、ある色空間やデバイスにおいて「完全な白」として定義される色の色度座標である。物理的には特定の色温度を持つ光源の色に対応し、その色空間内のすべての色はこの白色点を基準として相対的に定義される。白色点の選択は画像全体の色の見え方に直接影響する。
最も広く使われる白色点は CIE 標準光源 D65 で、色温度約 6504K の昼光に相当する。sRGB、Adobe RGB、Display P3 はいずれも D65 を白色点として採用している。一方、日本の印刷業界では D50 (約 5003K) が標準であり、ICC プロファイルの PCS (Profile Connection Space) も D50 を基準とする。
- 色順応変換: 白色点が異なる色空間間の変換には Bradford 変換や Von Kries 変換などの色順応モデルが必要になる。D65 から D50 への変換は ICC ワークフローで頻繁に発生する
- ホワイトバランス: カメラのホワイトバランス設定は、撮影時の光源の色温度に合わせて白色点を調整する操作である。RAW 現像では後から自由に白色点を変更できる
- モニターキャリブレーション: ディスプレイの白色点を D65 (6500K) に設定するのが一般的だが、印刷プルーフ用途では D50 (5000K) に合わせることもある
白色点のずれは画像全体の色かぶりとして知覚される。たとえば白色点が高い (青寄り) と画像全体が冷たい印象になり、低い (黄寄り) と暖かい印象になる。写真編集における色温度スライダーは、実質的に白色点の移動操作である。