色空間
読み: いろくうかん
色を数値で表現するための座標系。sRGB、Display P3、Adobe RGB など用途に応じた複数の規格が存在する。
色空間 (カラースペース) は、人間が知覚する色を数値的に定義・再現するための数学的モデルである。各色空間は表現可能な色の範囲 (色域、ガマット) と、色値の符号化方式を規定する。デバイス間で一貫した色再現を実現するために、ICC プロファイルを介した色空間変換が行われる。
画像処理において最も重要な RGB 系色空間は、赤・緑・青の 3 原色の混合比で色を表現する。同じ RGB 値でも色空間が異なれば実際に表示される色が変わるため、正しい色空間の指定と変換が不可欠である。
- sRGB: Web と一般的なディスプレイの標準色空間。色域は比較的狭いが、ほぼすべてのデバイスが正確に再現できる。ICC プロファイルが未指定の画像は sRGB として解釈される
- Display P3: Apple が推進する広色域規格。sRGB より約 25% 広い色域を持ち、iPhone や Mac のディスプレイが対応する。鮮やかな赤や緑の再現に優れる
- Adobe RGB: 印刷ワークフロー向けの広色域規格。CMYK 変換時の色域カバー率が sRGB より高く、商業印刷で重宝される
- ProPhoto RGB: 人間の知覚色域をほぼ完全にカバーする超広色域。RAW 現像の作業色空間として使用されるが、8 ビットでは階調不足になるため 16 ビット以上が必須
Web 開発では CSS Color Level 4 の color(display-p3 1 0 0) 構文で広色域を指定できるようになった。ただし sRGB へのフォールバックを常に用意し、非対応環境でも適切に表示されるよう設計する必要がある。