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各国の証明写真サイズ一覧 - 日本・米国・ EU ・中国・韓国の規格比較

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証明写真の規格が国ごとに異なる理由

パスポートや身分証明書に使用する証明写真のサイズは、国際標準が存在するにもかかわらず、各国で異なる規格が採用されています。ICAO (国際民間航空機関) は Doc 9303 で顔写真の最低要件を定めていますが、具体的な写真サイズや背景色は各国の裁量に委ねられています。ICAO が定める最低要件は「顔の幅が写真幅の 50-75%」「頭頂から写真上端まで余白がある」程度で、写真の物理的なサイズは規定していません。

規格が異なる主な理由:

  • 歴史的経緯: 各国が独自に証明写真制度を発展させてきたため、統一が困難です。日本の 45x35mm は 1960 年代から使用されており、変更すると既存のインフラ (証明写真機、申請書類のレイアウト) を全て更新する必要があります
  • 顔認識システムの要件: 各国の入国管理システムが異なるアルゴリズムを使用しており、最適な顔サイズ比率が異なります。米国の正方形フォーマットは、顔認識の精度が高いとされています
  • 印刷・製本の規格: パスポートの物理的なサイズ (ISO/IEC 7810 ID-3 サイズ: 125x88mm) は統一されていますが、写真貼付欄のレイアウトが国ごとに異なります
  • セキュリティ要件: 生体認証 (バイオメトリクス) の導入度合いにより、顔の撮影角度や表情の要件が異なります。EU は 2004 年以降、生体認証対応の厳格な要件を導入しています

海外渡航時にビザ申請が必要な場合、渡航先の国の規格に合った写真を用意する必要があります。日本国内の証明写真機で撮影した写真がそのまま使えるとは限らないため、事前に要件を確認することが重要です。

日本の証明写真規格 - パスポート・マイナンバーカード・運転免許証

日本のパスポート写真は外務省が定める規格に従います。2023 年の改定で要件が一部厳格化され、特にデジタル申請時の画像品質要件が追加されました。

  • サイズ: 45mm x 35mm (縦 x 横)
  • 顔の大きさ: 頭頂から顎先まで 34mm ± 2mm (写真の縦幅の約 70-80%)
  • 頭頂の余白: 頭頂から写真上端まで 2-6mm
  • 背景色: 無地で淡い色 (白、薄い青、薄いグレー)。柄や影は不可
  • 撮影時期: 申請日前 6 ヶ月以内に撮影したもの
  • 解像度 (デジタル): 600x600px 以上を推奨。オンライン申請では 400x514px 以上が必須

マイナンバーカードの写真も同じ 45x35mm ですが、顔の比率要件が若干異なります (頭頂から顎先まで写真の 70-80%)。運転免許証は 30x24mm と小さく、別途撮影が必要です。在留カードは 40x30mm です。

日本の証明写真で特に注意すべき点:

  • 前髪が目にかかっていないこと (眉毛が見える状態)
  • 眼鏡のレンズに光が反射していないこと (フレームが目にかかるのも不可)
  • 影が顔にかかっていないこと (照明は正面から均一に)
  • 歯を見せた笑顔は不可 (口を閉じた自然な表情)
  • カラーコンタクトレンズは不可

これらは機械審査 (自動判定システム) で不合格になる主な原因です。2023 年以降、パスポートセンターでの審査が厳格化されており、以前は通っていた写真が不合格になるケースが増えています。

米国の証明写真規格 - パスポート・ビザ・グリーンカード

アメリカのパスポート写真は国務省 (Department of State) が規格を定めています。日本とはサイズも背景色も異なるため、注意が必要です。米国の特徴は正方形フォーマットである点で、これは顔認識システムの精度向上を目的としています。

  • サイズ: 2x2 インチ (51x51mm) - 正方形
  • 顔の大きさ: 頭頂から顎先まで 25-35mm (写真の 50-69%)
  • 目の位置: 写真下端から目の中心まで 28-35mm
  • 背景色: 白または淡いオフホワイトのみ。他の色は一切認められません
  • 撮影時期: 申請日前 6 ヶ月以内
  • デジタル提出: 600x600px から 1200x1200px、ファイルサイズ 240KB 以下、JPEG 形式

日本の縦長写真をそのままトリミングすると顔の比率が合わなくなるため、撮影時から米国規格を意識する必要があります。日本の証明写真機には「米国パスポートサイズ」のオプションがある機種もありますが、対応していない機種が多いため、写真スタジオでの撮影を推奨します。

米国固有の注意点:

  • 2016 年 11 月以降、眼鏡を着用した写真は原則として受け付けられません。医療上の理由がある場合のみ、医師の診断書を添えて例外申請が可能です
  • 宗教上の理由を除き、帽子やヘッドカバーは不可
  • グリーンカード (永住権) 申請の写真も同じ 2x2 インチ 規格です
  • DS-160 (非移民ビザ申請) のオンライン提出では、写真が自動的にクロップ・リサイズされるため、顔が中央に配置されていることが重要です

EU 諸国の証明写真規格 - シェンゲンビザと各国の違い

EU 加盟国はシェンゲン協定に基づく共通の基本要件がありますが、細部は各国で異なります。2004 年の EU 規則 2252/2004 により、生体認証対応の写真要件が導入され、従来より厳格な基準が適用されています。

  • ドイツ: 45x35mm。顔の大きさは 32-36mm。背景は均一な明るいグレー (RGB 値で 180-220 程度)。生体認証対応のため、表情は中立で口を閉じる必要があります。ドイツは EU 内で最も厳格な審査を行うことで知られています
  • フランス: 45x35mm。顔の大きさは 32-36mm。背景は明るい無地 (青やグレーも可)。フランスは表情に関してやや寛容で、わずかな微笑みは許容される場合があります
  • イギリス (EU 離脱後も同様の基準): 45x35mm。背景はクリームまたはライトグレー (白は不可)。赤ちゃん (1 歳未満) の写真は目を開けていなくてもよいとされています
  • イタリア: 45x35mm。背景は白のみ。顔の大きさは写真の 70-80%。イタリアは処理が遅いことで知られるため、写真の不備による再提出は大きな時間ロスになります

シェンゲンビザ申請用の写真は 45x35mm で統一されていますが、各国大使館が独自の追加要件を設けている場合があります。申請前に必ず該当国の大使館サイトで最新の要件を確認してください。特にドイツ大使館は写真の品質チェックが厳しく、わずかな影や背景のムラでも不合格になることがあります。

中国・韓国の証明写真規格 - 東アジアの要件

東アジアの主要国である中国と韓国も、それぞれ独自の証明写真規格を持っています。日本からの渡航者が多い両国の要件を詳しく解説します。

中国:

  • サイズ: 48x33mm (パスポート)。ビザ申請は 48x33mm で統一されています (2019 年以降)
  • 背景色: 白のみ。他の色は一切認められません。背景に影やグラデーションがあると不合格です
  • 顔の比率: 頭頂から顎先まで写真の 70-80%。頭頂の余白は 3-5mm
  • 特記事項: 耳が両方とも見えていること (髪で隠れていると不可)。前髪で額が隠れていないこと。中国ビザセンターでは写真の自動判定システムを導入しており、基準が非常に厳格です
  • デジタル提出: 354x472px、ファイルサイズ 40-120KB、JPEG 形式。色空間は sRGB

韓国:

  • サイズ: 45x35mm (パスポート)
  • 背景色: 白のみ
  • 顔の比率: 頭頂から顎先まで 25-35mm
  • 特記事項: 2020 年以降、乳幼児の写真も大人と同じ基準が適用されます。韓国は眼鏡着用の写真を受け付けますが、レンズの反射は不可
  • デジタル提出: 413x531px、ファイルサイズ 500KB 以下

中国のビザ申請では、写真の規格が厳格にチェックされます。特にオンライン申請の場合、自動判定システムが顔の位置、背景色の均一性、明るさを検出するため、わずかな不備でも却下されることがあります。中国ビザセンター近くの写真スタジオを利用するか、規格に対応した証明写真アプリを使用することを推奨します。

デジタル証明写真の撮影と加工のコツ

スマートフォンやデジタルカメラで証明写真を自撮りし、規格に合わせて加工する方法が普及しています。写真スタジオに行く時間がない場合や、急ぎでビザ申請が必要な場合に有効です。ただし、各国の規格を正確に満たすためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。

撮影のコツ:

  • 照明: 自然光 (窓際) または正面からの均一な照明を使用します。顔に影ができないよう、光源は正面やや上方に配置してください。フラッシュは赤目や不自然な影の原因になるため避けます
  • 背景: 白い壁の前で撮影するのが最も簡単です。壁から 50cm 以上離れると、背景に影が落ちにくくなります。背景が均一でない場合は、後から画像処理で白に置き換えることも可能です
  • カメラ位置: 目の高さにカメラを配置し、正面を向いて撮影します。スマートフォンのインカメラは広角レンズのため顔が歪みやすく、アウトカメラ + セルフタイマーの方が自然な写真になります
  • 表情: 口を閉じた自然な表情。歯を見せない、目を大きく見開かない、顎を引きすぎない。「無表情」ではなく「穏やかな表情」を意識してください

加工のポイント:

  • トリミングは各国の規格に合わせて正確に行います。顔の位置 (頭頂から顎先の比率) が規格内に収まっているか、定規やガイドラインで確認してください
  • 明るさとコントラストを調整し、顔が明るく均一に見えるようにします。ただし、過度な美肌加工やフィルターは不可です
  • 背景の色ムラや影は、画像編集ソフトで均一な白に修正できます。ただし、顔の輪郭と背景の境界が不自然にならないよう注意してください
  • 解像度は各国のデジタル提出要件を満たすサイズで保存します。JPEG 品質は 90% 以上を推奨します

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